中田商店から発売されている、セスラーブランドの商品「タイガーストライプ迷彩服」です。
裁断からわかる通り、ベトナム戦争当時に使われていたモデルの複製品です。
中田商店では生地が化繊混紡タイプと綿製タイプが発売されていますが、私は再現度重視で綿製を購入しました。
実用面では軽くて通気性の良い、濡れても乾きやすい化繊混紡のほうが向いていますが、使い込んでいく内に出てくる風合いも考慮しての選択です。
襟は開襟スタイルで、ベトナムの戦場向けに適したデザインです。
第1ボタンで折り襟での着用も可能です。
ジャングルファティーグもそうですが、屋外での害虫の侵入を防いだり、雨期の気温差を考慮した作りです。
迷彩生地の裏側はタンカラー単色です。
前合わせはシンプルにボタンホール式です。
使われているボタンはジャングルファティーグとは異なる民生品スタイルで、ローカルメイド感が良く再現されています。
内側に縫い付けられているタグにはセスラーのブランド名、中国製の表記が確認できます。
ジャケットの両胸には貼り付け式のカーゴポケットが2か所あります。
フラップは2個のボタンで閉じる作りです。
マチが付けられていますが、収納量はあまりなく、あくまでちょっとした小物を入れておく程度の用途でデザインされています。
上腕部には小型のポケットがあります。
昔は「シガレットポケット」と呼ばれていました。
実際には、サイズ的にも用途的にも包帯入れと思われます。
胸ポケット同様、若干のマチのある作りで、蓋は2個のボタン留めです。
試しに米軍のファーストエイド(三角巾)を収納してみると、丁度良いサイズで綺麗に収まりました。
袖はカフスボタン式で閉じられます。
留めボタンは2か所あり、着用者に合わせて調節出来ます。
一番きっちり閉めた状態です。
タイガーストライプ迷彩ズボンです。
ジャングルファティーグに比べると、裁断が細身に感じられます。
ウエストにはベルトループがあり、両サイドには物入れポケットがある、スタンダードなズボンのスタイルです。
ズボンの前合わせはシンプルなボタン式です。
ズボンの背面です。
尻ポケットは2か所、カーゴポケットスタイルの物が設けてあります。
ポケットのデザインは他のポケットと共通の作りです。
ズボン側面の形状です。
独特の、横に流れるような迷彩柄と、薄い色と濃い黒のまじりあった迷彩柄で、裁断やポケットの様子が一見してわかりずらいのが資料として見るには辛いところです。
ズボンの物入れポケットのすぐ下に、カーゴポケットがあります。
容量はジャングルファティーグと比較すると、ひと回り小型です。
機能性よりもスタイルのスマートさを重視したようにも見えます。
ウエストには、若干のサイズ調節ができるよう、タブとボタンが縫い付けてあります。
カーゴポケットの更に下部に、小型のポケットが設けてあります。
かなり小型のポケットで、察するに浄水材の小瓶などを入れる程度の用途では?と考えていますが、実際のところは不明です。
ズボンの裾はしぼり紐や留めボタン等は一切なく、チノパンツのような、ただの筒袖です。
着装してみたところです。
タイガーストライプ迷彩服は、ジャングルファティーグと比べると袖やウエストが細身の裁断で、スリムな印象です。
合わせて着用しているブッシュハットも、ツバが短めのローカルメイド品によく見られる形状です。
動きやすさや機能性ではジャングルファティーグが正解なのですが、スタイリッシュな着こなしというのも見逃せないポイントですね。
戦時中の兵士が買い求めた理由の一つがわかった気がします。
【商品紹介】