この服は、昭和二十年に制定された、戦時省略型の軍服で「戦時服」や「決戦服」と呼ばれています。
生地の質感や縫製が劣悪な上にボタンも木製とあって、ひたすら哀愁漂うアイテムです。
購入時、「元々ポケットひとつの仕様ですよ。」と説明されましたが、どうみても剥がした跡がありますねぇ…。
後に軍装資料にて、やはり2ポケットである事を確認しました。
戦争が長引いていたら、昭和二十一年以降の新兵に支給されていたかもしれませんが、本格的には使われていないようです。
また、あくまで代用品として使っても良し!という通達がなされただけで、在庫がある限りは、新兵には原則として従来の軍服が支給されます。
実際に袖を通して見ると、生地の目が粗く、ごわついた着心地で末期のジリ貧ぶりが身に染みます。
ちなみに、昭和二十年特例で、国民服を軍服の代用とする旨の通達がなされました。
画像は「国民服、甲および乙」ですが、決戦服と比べるとむしろ民生品の国民服の方がまだ軍服らしく見えますね。
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