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ベトナム人民軍の水筒です。
この、水筒をカバーに収納するタイプはベトナム戦争中期頃から普及しだした物です。
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ベトナム戦争初期には中国人民解放軍の65式水筒に代表される、水筒本体をハーネスで吊る形の物が主流でしたが、やがてベトナム製の水筒カバーが登場しました。
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水筒カバーは米軍の物に似た形で、フラップの部分に穴を開けてあり、紐でしばるのが特徴です。
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裏側にはベルトループがあり、ベトナム人民軍のピストルベルトが通る幅があります。
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画像のタイプはカーキ色のカバー、水筒本体はソ連軍のものと同型です。
ベトナム人民軍では、確認した物だけでも中国軍型、ソ連軍型、東ドイツ軍型などの水筒が使われています。
援助物資として供与された物が多いのでしょうが、いずれも水筒カバーに収納されて使われている事が多いです。
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一方、こちらは濃緑色タイプです。
ベトナム戦争で実際に使用されていた中古品との事で購入しましたが、真贋の判断は付きかねます。
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形状は先に紹介したカーキ色の物と同型ですが、この水筒は中国で製造され援助物資としてベトナムに送られた物で、「援越装備」と呼ばれる装備品です。
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水筒カバーは余裕のあるつくりで、各国軍水筒のどれでも収納できそうです。
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水筒本体の形状は中国人民解放軍の水筒に酷似しています。
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水筒のキャップは紐で水筒と一体になっており、完全に取り外せない脱落防止仕様です。
この構造は中国製「援越装備」に見られる特徴とされています。
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この水筒にはカップが付属しています。
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水筒本体はアルミ製で、艶のあるオリーブグリーンで塗装されています。
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カップは底が浅く、コップというよりは食器のような雰囲気です。
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カップには折畳式の取っ手がついており、同時代の各国水筒からデザインの影響を受けた物と思われます。
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取っ手を展開した、使用状態のカップの様子です。
取っ手の部分は、はじめから塗装がされていなかったようで、そのせいもあってか、だいぶ腐食が進んでいます。
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グリーン・カバーとカーキ・カバーを並べてみると、形状はほぼ同じだとわかります。
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ベルトループの位置も同様で、米軍のピストルベルトが通るサイズです。
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カバーのみの状態では、ソ連型水筒の入っていたいカーキ・カバーと違い、中国製水筒の方は水筒キャップの紐がカバー側に縫いこまれており、一体になっています。