人呼んで“象の腸” ~ 北ベトナム軍 米袋 (カーキ・実物)

ベトナム人民軍の米袋です。

日本軍同様、ベトナムにおいても主食は米食であり、食料の携行方法として米袋が多用されました。

 

 

本品はカーキ色の物で、主にベトナム戦争初期~中期頃に良く使われたタイプです。

ベトナム戦争も後期~末期になると軍服や装備品の色味が濃緑色の物が増えていきます。

 

 

米袋の中には、実際に米を詰めると出し入れ等、後処理が面倒に思われた事と、何より重くなりそうだったので、代用品にしてみました。

米の代わりに、米と同程度の「かさ」になりそうでいて、かつ軽いものとして「そば殻」を使用しました。

 

 

さて、米袋の中身をどの位詰めるかですが、最初に目一杯詰められるだけ詰めてみたら輪っかにするのが困難になってしまいました。

 

 

さすがにこれはやり直しという事で、「支給量を一人当たり1日2合と仮定、1週間分の米」と考え、2×7=14合を詰める事にしました。

目安としてはガラスのコップすりきり1杯でちょうど1合程度だったので、コップで14杯分のそば殻を詰めておきました。

 

 

結果、程よい膨らみ具合で良い雰囲気になりました。

 

 

米袋を単体で携行する際は、両端を括ったドーナツ状の袋をたすきがけします。

ベトナム人民軍に限らず、ソ連軍のポンチョや日本軍の背負い袋等、筒状のものを携行する際の基本形ですね。

 

 

こちらは日用品や副食を詰め込んだリュックサック型背嚢に、擬装ループと共に米袋を括りつけています。

実際には相当に重かったろうと思われますが、これでも北ベトナムから南ベトナムへの越境時には、身分を隠すため多くの私物を捨てて、身軽になって山を越えていたそうです。

 

 

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