軍用サンヘルメット ~ 北ベトナム軍 ムゥ・コーイ (実物)

ベトナム戦争時の北ベトナム軍のイメージはこのサンヘルメットではないでしょうか。

このサンヘルメットはベトナム語で「ムゥ・コーイ」と呼ばれます。

日本語で「すり鉢型帽子」位の意味らしいです。

 

 

現品は近年製造された物ですが、外観や内部構造はベトナム戦争当時のままです。

ベトナム戦争当時は支援物資の中国製と、それを模倣したベトナム製があったそうですが、中国製の方が断然人気があったそうです。(中国製は耐久性が高く、尻に敷いて座れる一方、ベトナム製はすぐにひび割れたり、塗料が剥がれてしまったそうです)

 

 

私のムゥ・コーイはこれで2個目になります。

さすがに現用品は相応に頑丈にできていますが、擬装ネット装着用にしている十数年前に購入した個体は内側がひび割れてしまっています。

 

 

内装は非常に簡素な作りです。

ハンモック部分とハチマキ部分を紐(と言うより糸)で縛る位置でサイズ調整します。

 

 

ハンモック部分は薄いビニール質の素材でできています。

あご紐は人造皮革で、金具はブリキ製のようです。

 

 

ムゥ・コーイを被った状態です。

帽体正面に通気孔と同型の穴があり、そこに金属製帽章をボルト止めしてあります。

ベトナム戦争中は、越境時に襟章と一緒に帽章も取り外して北ベトナム軍である事を隠蔽していました。(と言っても形式上の事で、南北ベトナム軍も米軍も承知の上の「公然の秘密」というやつです)

 

 

通常はこのようにあご紐を帽体に引っ掛けた状態で頭に載せる感じで被ります。

 

 

帽体側面には通気孔が二箇所設けられています。

ムゥ・コーイは非常に軽量に出来ており、ブーニーハット等と同じように負担なく被っていられます。

 

 

激しく動かない限りは安定して被れます。

ただ、ハンモックは最大に調節しても被り具合が浅めに感じられ、サバイバルゲームで激しく動く際にはあご紐は必須です。

 

 

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