北ベトナム軍 分隊機関銃手装備 [ベトナム戦争・後期]

「北ベトナム軍(ベトナム人民軍)」の、分隊支援火器を装備した機関銃手です。

肩から提げているのは中国人民解放軍の「56式班用機槍(中国製RPD軽機関銃)ドラムマガジンポーチ」です。

 

 

背中には米袋と擬装ループを装着したリュックサック型背嚢を背負っています。

 

 

携行している銃器は「RPK軽機関銃」です。

ベトナム戦争全期間を通して人民軍の歩兵火力の主軸は「RPD軽機関銃」および中国製コピーの「56式班用機槍」でしたが、後継機種の「RPK軽機関銃」もソ連邦からの援助供与品に含まれており、ベトナム戦争後期に使用例が確認出来ます。

 

 

擬装ループと米袋は、リュックサック型背嚢の付属品としてよく見られた組み合わせです。

この他にも、陶器製の皿や茶碗を紐で括りつけた例も良く見られます。

 

 

銃身を握って肩に担ぐスタイルは、ベトナム兵士の特徴のひとつです。

面白いことに、北ベトナム軍、南ベトナム政府軍双方で同じように担ぐスタイルが見られます。

腰に提げた手榴弾ポーチは、ベトナム戦争後期に見られるようになった4本収納タイプです。

 

 

ベトナム戦争初期にはカーキ色の印象の強い北ベトナム軍も、1960年代後半以降は濃緑色の軍服や装備品が見られるようになり、1975年にサイゴンに突入した南進部隊はカラー映像ではっきりわかる「緑色の軍隊」になっていました。

 

 

RPK軽機関銃にはドラムマガジンを装填しています。

RPKはAK-47をベースに開発されており、操作性が同じで使いやすい点、マガジンが完全互換なのでAK-47やAKMのマガジンも使用できる利便性が評価され、現在でも紛争地域で頻繁に見られる優秀な兵器です。

 

 

ドラムマガジン以外の装備品はせいぜい手榴弾ポーチと水筒程度です。

必要に応じてメディカルポーチやマップケース、ホルスター等を役割に合わせて装備する事はありますが、基本的にベトナムの軍隊は軽装備を好むようです。

 

 

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