既刊に続き、アニメ本編における後半部分を題材にした本書では、モビルスーツ同士による宇宙戦闘や「ソーラ・レイ」などのアニメならではの超兵器の描写を、非常にリアリティを感じさせる筆致で解説してあります。
この本の解説文を読んでいると、本当にこのような歴史が今後待っているんじゃないか、と思えてしまいます。
それもこれも、ガンダムと軍事知識の両方を “わかっている” 執筆者が手がけているからなのでしょう。
巻末にある登場人物の紹介も、歴史上の人物を見るようで面白いです。(アムロ・レイよりもドレン大尉の解説の方が詳しいという渋さ!)
このようなSF考証が楽しめるのも、元となる「機動戦士ガンダム」が、子供だましでなく、本気で作られた作品だからだと改めてその偉大さを実感した次第です。
現在、学研からはアニメを題材にしたSF考証系の本が既に数冊シリーズ化されていますが、全てはこの書籍から始まったものといえそうです。
いずれもクオリティの高い本ばかりで読み応え充分です。
私も楽しみの系統だったのですが、残念なことに現在はシリーズが停滞している状態です。
学研さんには是非、この仮想歴史解説シリーズに今一度チャレンジして頂きたいと心より願ってやみません。
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