陸上自衛隊のガスマスク収納ケース「防護マスク4形ケース」です。
画像の物は自衛隊グッズ専門店「PXサイトー」で製造販売されていた精巧複製品です。
素材はODビニロン製で、装備方法はショルダーバッグのように肩からたすきがけした上で、腰のストラップで身体に固定します。
このあたりの装備方法は、米軍のガスマスクよりもソ連軍や、旧日本軍のそれに近い印象です。
「防護マスク4形」は陸上自衛隊で使用されていたガスマスクで、旧型にあたる「防護マスク3形」は米軍の「M17ガスマスク」のコピー生産品でしたが、「防護マスク4形」ではキャニスターを取り外しの容易な円筒形のねじ込み式に改良された、日本独自設計の装備です。
ちなみに昭和自衛隊の初期装備である「防護マスク2形」は米軍の「M9ガスマスク」のコピー生産品であり、自衛隊の装備が米軍装備の影響を根強く受け継いだ物である事がよくわかります。
防護マスクケースを側面から見た所です。
防護マスクケースを裏から見た所です。
各ストラップに使われている調節金具は黒染めされています。
肩にかけるストラップは幅が広く出来ており、長さの調節幅は結構あり、使用者の体格差にも充分対応できそうです。
腰に回すストラップは細身で、こちらも調節幅には余裕があります。
蓋には「防護マスク4形」の名称と自衛隊装備を示す桜のマーキングがあります。
この「防護マスク4形ケース」は1990年代に普及した装備品のようで、旧迷彩やOD作業服の全盛期である1980年代好みの自分としては、「防護マスク3形ケース」の複製品が欲しいところです。
蓋は両端のスナップボタンで留める方式ですが、このボタンは少々外れやすいようで、大きく肩を動かす動作の際に蓋が開いてしまう事があります。
この複製品では、ケースの内部も再現されています。
実物を所有しておらず、各種ストラップは収納仕切りがどういった機能を持つのかはわかりません。
内部は防水性のある素材でできています。
【商品紹介】
「自衛隊戦闘バイブル 単行本 – 2024/2/16」…月刊アームズマガジン連載記事の単行本化です。