今は亡きトイガンメーカー「JAC」から発売されていたフルオートガスガン「マイクロUZI」です。
この製品をリリースしたJACというメーカーは1980年代のサバイバルゲームでは最多のユーザーを抱えるトップブランドでした。
購入したのは中古品、マガジンが欠品している為ジャンク品として売られていた物ですが、軍装に合わせるアクセサリー用途で入手しました。
銃本体はかなり良好な状態で、取扱説明書も一式揃っています。
マイクロUZIの実銃は、イスラエルのIMI社のUZIサブマシンガンシリーズで最も小型のモデルです。
フルオート射撃で銃を安定して保持する為、サイドスイング式のストックを備えてあります。
また、外観の酷似した「UZIピストル」もあり、こちらはセミオートのみの作動となっています。
それに伴い、ストックが廃止され軽量化されています。
マイクロUZI上面の構造です。
フルサイズのUZIと同じく、ボルトハンドルがレシーバー上部にあります。
現在製造されている近代化モデルでは、ボルトハンドルを側面に移設し、上面をレイル化して各種オプションパーツに対応する改修がなされています。
マイクロUZI下面の構造です。
マガジンハウジングを兼ねるグリップは太目で、丸みを帯びた形状が特徴的です。
ストックを装備してなおコンパクトなフレームの作りがよくわかります。
フレーム各部のデザインはUZIシリーズに共通しており、よく似ています。
マニュアルセフティとセミ・フルオート切り替えセレクターはスライドレバーとなっており、親指で容易に操作できます。
他のUZIシリーズ同様、グリップセフティが設けてあります。
このトイガンでも画像のように握り込むことでセフティが解除されるギミックが搭載してあります。
マガジンはグリップ内部に挿入する作りです。
グリップ底部に四角い押しボタン式のマガジンキャッチレバーがあります。
グリップ内部を覗くと、BB弾の給弾口が確認できます。
マガジンキャッチレバーはスプリングを挟んだシンプルな構造ですが、作動はしっかりしています。
マズル周辺の形状です。
マズル上方にはスリットが設けてあります。
発射ガスを逃がして、少しでも銃口の跳ね上がりを抑える工夫です。
インナーバレルは真鍮製です。
ボルトハンドルを斜め前方から見た所です。
レシーバーの真上に位置する為、照準を邪魔しないよう、凹型に成形してあります。
ボルトハンドルを斜め後方から見た所です。
このトイガンではボルトハンドルは完全に見た目だけの再現で、可動しません。
フロントサイトを斜め前方から見た所です。
フロントサイトを斜め後方から見た所です。
実銃だと回す事でサイト調整できますが、トイガンでは再現されいません。
リアサイトは金属製です。
側面のねじ頭を回す事で、サイトの左右調整ができます。
リアサイト前面の様子です。
実銃だとリアサイトの土台のレバーを押してレシーバーを取りはずせる作りですが、トイガンでは形状のみ再現で可動しません。
レシーバー上面の構成は、UZIシリーズに共通した、見慣れたレイアウトです。
凹型のリアサイトは素早い照準に向いており、近接戦闘向きです。
ストック基部の形状です。
中央の穴は、外部パワーソースを連結する為の物です。
連結ホースを介してフロンガスブースターやエアータンク等の外部パワーソースでフルオート射撃できる、BV式と呼ばれる作動システムです。
ストックは、ワイヤーストック基部を押し下げて展開します。
展開中の様子から、ロックの掛かり方がわかると思います。
作りはしっかりしており、がたつきはありません。
バットストックはプレート状で、構えた感じは簡易的な印象を受けます。
このトイガンではワイヤーストックは金属製、バットストックはABS樹脂製です。
ストック展開状態です。
実銃の場合、コンパクトなフレームで発射速度が毎分1,400発と高レートなので、反動を抑える為にもストックによる保持は不可欠です。
トイガンの場合、特にブローバックするわけでもないガスガンでは実用上の意味は低いですが、なんといっても見た目が格好いいです。
レシーバー上面形状です。
UZIやミニUZIと比べると、ストックが取って付けたような印象で興味深いです。
レシーバー下面形状です。
ストックを伸ばすと、サブマシンガンらしいサイズ感に見えます。
コンパクトながらサブマシンガンという事で、携行する為のスリングを取り付けるスイベルが設けてあります。
形状はピープ型で、寸法の合うナスカン金具が取り付けられます。
リアスイベルはストック基部下方にあります。
リアは金属製ですが、フロントスイベルはフレームと同じABS樹脂製の為、実際にスリングを取り付けて使用するには強度に不安を感じます。
排莢口付近の様子です。
現代の製品と比べると可動部分が殆どなく、外部パワーソース依存なうえにマガジンも無いため実用品にはなりませんが、入手目的が軍装に合わせる為なので、ディテールの良さは充分に満足できます。
マクロUZI自体が既に30年以上前のサブマシンガンであり、現在新規のトイガンが発売されることもなく、既製品の再販も掛からないのは少々残念なところ。
UZIシリーズはサブマシンガン界のベストセラー製品ですし、海外メーカーにガスブローバックの新製品を発売してもらいたいとひそかに期待しています。
【商品紹介】
「絶版 JAC MICRO UZI マイクロウージー 金属製ストック装備 昭和レトロ 物 ウージー VIOH」…外部ソースで作動するフルオートガスガンです。
